昭和四十八年(1973年)に起こった、オイルショックで、わが国の高度成長は終わりました。
それから2〜3年の間、オレンジ色の嗜好が高くなり、
この色の商品の売れ行きが急上昇しました。
何故でしょうか。高度成長期の豊かな生活が終わって、殆どの日本人は
欲求不満に陥ってしまいました。又、1990年頃、オレンジ色の服を着た
ご婦人の姿が多少目立ちました。これもバブルの弾けた後の不景気が、
欲求不満を助長し、オレンジ色の流行につながったのだと思われます。
オークル系の肌色の多い日本人には、オレンジ色が良く似合うようです。
例えば口紅の色にしても、オレンジ系の色は顔を華やかに見せてくれます。
やはり、健康的でハツラツとしたオレンジ色の表情が、晴れやかさを
感じさせているのでしょう。
色の中でも最も健康的なイメージを持っているオレンジ色。加えて、
心の温かさを伝えてくれる飾り気のないオレンジ色。
保健強壮剤のパッケージや錠剤の色に多く見られるのも、
オレンジ色の健康な感じが、薬を買う人の願望にマッチしているからです。
オレンジ色は私達にとって、愛すべき色であるといえます。